契約社員と派遣社員は、共に非正規雇用に分類される働き方です。非正規雇用は、期間を限定して雇用契約を結ぶ働き方を指しており、期間の制限なく働くことができる正社員とは真逆の存在です。契約社員と派遣社員は、非正規雇用という大きな共通点を持つ一方、働き方には大きな差があります。
契約社員は企業と雇用契約を結び、その企業で働くため、契約が期間限定であるという点を除けば正社員に近い働き方です。一方で派遣社員は、人材を色々な企業に派遣している派遣元と雇用契約を結ぶ働き方です。派遣社員は、人材を必要としている派遣先企業に期間限定で派遣され、その企業で働きますが、派遣先企業との間に雇用契約は存在しません。そのため、契約社員が働いている企業から直接給与を受け取るのに対し、派遣社員は派遣元から給与を受け取ります。
両者はメリット、デメリットも大きく異なり、契約社員は正社員に近い働き方ができて待遇も比較的良好な反面、契約が終了すれば職を失うため、一からの仕事探しが必要となる場合があるのが難点です。有用なスキルがあれば契約の更改、新たな企業との契約に期待が持てるものの、誰しもが安定して仕事を見つけられるわけではありません。一方、派遣社員の場合は派遣元が新たな勤め先を探してくれるため、契約終了後に新たな仕事を見つけやすいのがメリットです。高レベルな仕事を求められることは少なく、気楽に働けるのも魅力ですが、一方で給与などの待遇は契約社員と比べて劣る場合が多く、待遇を重視する人向きではありません。